人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ニセモノの良心

soulwarden.exblog.jp
ブログトップ
2009年 01月 27日

テレビ業界再編についての妄想案

んで、昨日の続き。前の前のエントリね

(って書いとかなきゃ、昨今の僕は1日2つ書くということが滅多にないため、この直前の別エントリ読んでくれない可能性が・・・)




んで、1回資本の話から離れるね。何の話をしようとしたのかわかんなくなっちゃった。
多分、地場の資本が入っている関係上調整が難しく、スピードが求められるご時世においては手をつけることが難しいってことが言いたかったんだろうと思う。(下のコメントにも書いたけど、30局の系列に10人ずつ株主がいたとすれば、300人分の利害調整をしなきゃならねぇ。)

まぁ、どっちにせよ、このままいくと地方局は再編しなければならないときが来る。時間はかかるにせよ。面倒くさいにせよ、生き抜くためには。


で、再編後の放送局っていうのが、「九州朝日放送ホールディングス」とか「東北日本放送網」みたいな系列・地域でまとまって1つの放送局をなすことになると思われる。
(それかフジ・メディア・ホールディングスとかの傘下に入るかだけど、これはキー局がイラネって言いそうかな。)ひとまず「系列・地域」で1つって方式を想定する。
(1/31追記:キー局が1放送局にしないのは、もちろん12局制限が邪魔するためというのもある。さらにキー局同士の統合は7+7局扱いで14曲になるので考えづらい。ただ、12局制限というのは省令なので、実はルール変更が簡単。なのでキー局の要望ありきでどうとでもなるのかな。)

ということは、既存の114局が
北海道
東北
関東
北陸
中部
関西
中国・四国
九州・沖縄

の8つ(まぁ北海道や北陸をどこにくっつけるかで6~10くらいになるけど、まぁ仮に8つね。大体北陸ってどこの系列もブロックネットやらないしさ、中部と東北に分割配分したほうがいいのかもね。)×TX抜いた4系列=32くらいの放送持ち株会社に変身する。


 逆にTXは全国で1つの会社にまとまると思われる。放送持株会社上のカウントでTXNって12局ネットなので(東名阪はそれぞれ7・6・3局分とカウントされるが、TVA/TVOは広域圏免許ではないので1局分になる)放送持株会社の「12局制限」にぴったり引っかからないのだ。・・・これ、計ったようにっていうか計ったんじゃないの?まぁ静岡や宮城にこれ以上作れなくなるけど。

 あと独立U局の件はとりあえずここでは忘れる。だって数えたらtvk、TVS, CTC, GTV, GYT, MX, GBS, MTV, BBC, KBS, TVN, SUN, WTV・・・13局あるんですもの。



で、この33局なんだけど、ここで取捨選択のコーナー。
合理化のために何を捨て、何を残すのか? 
ぶっちゃけると、この2つのことだ。

・県域営業
・県域番組(県域報道番組)



この全てをやめ、地域放送だけに絞ってしまえば、実は1局当たりの人間は300人も要らなくなる。
要は、東京支社にそれぞれ15人ずつ張り付かせていたのが、まとめて15人で済んでしまうって事。
8局統合なら8局分だけ線引き作業していたのが1つで済み、当然放送運行表も1つでいい。
マスターの機械類も1つですむし、監視体制だって1/8だ。
アメリカ人のように合理的!これは考えるだけで利益率凄いよ!



ただし、上記のやり方はグロスの売上数字を落とす。
例えば九州なら九州っていう放送地域と、スポンサーの営業地域があわないのだ。

例えば、地方局の重要なスポンサーである小売(スーパーや百貨店)。これは完全に県域放送が都合が良い。全国共通の小売なんてマックスバリューとローソンとヤマダ電機ぐらいのもんだ。

スーパーだけじゃなくて、例えば料理屋・質屋・観光地やバス会社・建物屋・仏壇屋・公営ギャンブル・・・大抵のものは、県単位で展開している。
それと「数局には展開できないから」と、1局だけで細々と続いているテレショップなんか。

これらのスポンサーは、もしもテレビが地域放送のみに特化した場合、「大きすぎる」ことによって敬遠することになる。
そりゃそうだ。県域だからこそギリギリ成立していた「1~2店舗しかないのにTVCM」とか、地域が大きくなりすぎると完全に落ちてしまう。そんな体力ないし、必要性もないし。これが50店舗くらいあっても一緒。無駄な地域まで広告が撒かれる事で媒体効率が落ちてしまうので第一選択肢ではなくなってしまう。

 雑多なもの・弱小なものと思うなかれ。これらのスポンサーは(局によっても差はあるが)地方局の売上の2~4割弱を占めているのだ。

 東京からの発注にしてもそうだ。大都市圏にしか出店していないスポンサーなどがテレビ媒体の非効率さを問題にし始めるようになる。
 要は「広島にさえCMが流れればいい。鳥取に流れる分だけ無駄!」とかいう事態になる。


 統合局は、この需要を取りにいくか?つまり県単位のCMを維持するか?
いく場合、東京営業は別にしても、地方営業はこれまでの数必要だし、放送進行表は相変わらず統合できないことになる。CMバンクはもちろん、バカ高いマスター設備だってやっぱり県の数だけ揃えなきゃいけないし、相変わらず別々の監視体制を敷くことになる。

 これじゃ合理化できない!





 それと、県域放送。そもそも放送局が県域の免許になったのは、報道のためにある。
県域のニュースを伝え、その県にあった番組を制作していくことは、テレビ局にとって悪いことではない。視聴率も期待できるし。
・・・人手が今と同じくらい必要。

 これじゃ合理化できない!









 ただ、なんだかんだ言って、
・県域営業
・県域番組
は守るんじゃないかなぁと思う。なんとなくだけど。
何でかっていったら、「今とやること何も変わらないから」だ。
・・・いや、この話が進んだときの、営業数字によるかな。









 確実にいえることは、ワークフローの共通化。
 発注・週プロ確定から放送に至るまでの作業手順を可視化し、詳細に手順を揃えておく。
これだけは是非ともやっておいた方がいい。
 現状でも共通に流用できるところは流用してさ。将来の布石のために、極めて安い1手になると思うんだけど。

by soulwarden | 2009-01-27 01:02


<< 東洋経済を買う      ネットタイムの意味 >>