2008年 06月 15日
404 Blog Not Found フェアとは「続けるため」にある ・・・うーん。 これをどういうつもりで書いたか知らないが、彼が「マッチョ」言われる意味は分かる。 というのは、これは完全に「強者の論理」だよね。 フェアが「続けるため」にあるというのは聞こえはいいが、そこにフェアを使われるのは 「続けさせる」ゲームを正当化するために使われかねない。 じゃあ、同じような例えを考えてみる。 フェアの目的が「続けるためにある」とするならば、 それを確認するために、公平で「404の人が言うフェア」なゲームを考えてみよう。 太字部分、僕は追加した修正条項ね。 0.プレイヤーは二人。ショウさんとハイさんにわかれる。 2人とも月のお小遣い100円とする。 1.ショウさんははじめに10ポイント、ハイさんははじめに1ポイント持っている。 2.ショウさんとハイさんはジャンケンする。 3.引き分けなら、再び2.へ。 4.負けた方は、買った方に1ポイント渡す。 5.どちらかのポイントがなくなれば、ゲーム終了。 5-2.ただしポイントがなくなった方は、100円1ポイントでポイントを買い戻すことが出来る。 6.ポイントが残っていれば、再び2.へ。ただし、5-2.でポイントを買い戻した場合、この手順は次のお小遣いの日に行う。 これなら続く。ほら、目的とする「フェア」なルールは達成できた。 でも、これって世間一般で言う「フェア」を達成できている?違うよね。 揚げ足取りと思うかもしれない。 いや、そうではなくて、フェアの目的を「続けるため」と規定したときに、こぼれるものが沢山あるって一例の話だ。 ぶっちゃけると「ゲーム」とか「競技」とか、ごく狭い一部分しか拾えない。 何故か? ゲームなら「やーめた」と、好きなときに場から離れることが出来る。 つまり、フェアの目的を「続けるためにある」と置くことが可能なのは、「続けること」以外を選択できるときだけだ。 でも、社会は大体「続けざるをえない」ゲームばかりだ。 上の例えの場合だと 7.ポイントを持っていない場合、日々の食事が与えられない」 とかの条件をさらに追加すると、ほら、絶対に続けざるをえないよね。 おかしなことに氏が言うフェアの目的「続けるため」にどんどん近づいて来た。 7.は極端な条件?でも、現実世界そんな条件のゲームばっかりだよね。 極々簡単な一例を考えてみればいい。 人はパンを食べなきゃ生きていけない。 つまり「パンを買い続ける」というゲームを一生プレイしているということ。 その際、お江戸の頃の水飲み百姓みたいに搾取されまくりでも、生きている=ゲームが続くということは、フェア? ネット難民って、色々大変そうだけどすくなくとも今のところ「人生」続けているよね。 じゃあ、これも今の社会はフェアという目的を達成していることになる。 ホームレスも救済の必要ないね。生きてるんだから。 ・・・フェアは何のため?氏は「続けるため」と規定する。 ここで零れ落ちているのは「誰のために、何のために続けるの?」の視点だ。 ゲームや競技を続けるために、ハンディ他のルールを整備することにより「続けるため」について努力することには、目的が存在する。 「競技人口を増やし、その競技を興隆させるため」だ。 つまり初心者等の弱者に対して間口を広げることにより、競技を行う強者にも前行のようなメリットを付与することが出来る。 つまり、「続けるため」という目的は、強者の側から見ると「続けさせるため」のルールとなる。 これが前述の「降りることが出来ない」という条件下で運用されたらどうなる? 氏の主張するフェアの目的「続けること」は「死なない程度に搾り取れ」を許容するルールとなってしまう。 つまり >"Excellent", "Good"ときて"Fair" でいう「並」すら演算できないルールだ。 これを阻止するには別の道徳条項を因子として付加しないといけない。 {今僕が行おうとしているのは、ロールズの真似、社会設計を支える正義の理論(今回だとフェア=続けるという目的)を現実に投入し、それだけでうまく社会正義が演算できるかという反照的均衡だ。} だから言った。これはよく分からんがお金一杯持っているらしい404の人が言う「強者の論理」だと。 この言説を学生相手に講義したの? ・・・社会的弱者が多いであろう学生相手に、こうした言説を広めること自体が、何らかの別目的を秘めているんじゃないの? まぁ少なくとも、そう勘繰られるだけの帰結になることと、これだけのでっかい抜け(論理バグ)をスーパーハカーが見逃すとは思えないことを付き合わせると、・・・まぁ妙な邪推はされてしまうだろうね。 まずこれが1点。次の1点。これは奇しくもご自分で言われている。「姥捨て」問題だ。全体VS個人の「フェア」の対立ね。 「村を続けるため」との理由のために「姥捨て」をフェアとするならば、 「人生」というゲームを続けることを断念させられた年寄りにとって、このルールは「フェア」?・・・もちろんフェアじゃない。 つまり、「社会設計」におけるフェアという一面だけをみて「フェアだからいい」というのは、 残念ながら「プレイヤー誰にとってもフェア」であることを保証していない。・・・フェア言いながらフェアではない状況だ。 このようなフェアの対立をどう解決するか? 「当時はフェアであり、キャリング・キャパシティが科学技術によって大幅に大きくなった時、姥捨てはアンフェアになった」と自らが言っているということは、 全体を優先させるための社会設計側ルールの方が強いことを想定していると考えられる。しかも、生存権という最低限度の権利よりも強く。 つまり・・・個人の最低限の福利すら全体の福利に畳み込んでしまうわけで・・・・こんにちは。全体主義さんって話だ。ハイル言いながら右手上げて敬礼しましょうか? あと、この背景把握(食糧足りない)と解決策(姥捨て)を、一体誰が演算し、決定するのかという問題が残るけど、これも突き詰めると全体主義に繋がるね。 独裁なら、そのまま言うことなし。 民主主義なら多数決による(全体による)個人の生存権の侵害。つまり全体主義。 個人に>「自分より大切なもの」(larger than life)条項を導入させ、自主的な行為を望むのならば別にいいけど、やり方によれば思想の自由への介入。 どちらにせよ、ろくなことじゃない。 こう見るとフェアが何たるかもわからないまま、フェアの目的を「恣意的に」規定すること自体が危険ではないか。そう思う。 さらに1点。最後の方で、老人と若者等、片方から見たフェアと片方から見たフェアが対立してる状況が出てくるけど、この理念は衝突時に解を与えられない(氏の見解は出ているものの)。 なぜならば。「続く続かない」を演算し判定する主体は誰なのか分からないから。 判断主体を個人個人とおくのであれば・・・なんだ、ただの功利主義の一戦略ってだけの話に落ち着くよね。で「フェア」はあんまり関係ない。 民主主義での判定だと、この場合個人個人の合算となるから・・・やっぱりあんまり関係ない。 今更神様を持ち出すのは・・・ホッブスに対して失礼。ニーチェにも。 けど氏が「こっちのほうがフェア」と宣言しているということは・・・フェアの判断基準は「弾様」? ・・・あ、やっぱり全体主義だ。まぁこれは冗談として。 主体は誰だ?フェアを演算する人は。 主体なき「フェアの目的」って、誰がどのように使うの?このままじゃ使えないじゃん。 以上3点、「よりフェアにするためにはどうしたらよいか」というつっこみどころ満載の提案に、若者からのつっこみをお届けしました。
by soulwarden
| 2008-06-15 01:36
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