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ニセモノの良心

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2007年 06月 21日

放送の垂直分離問題:現在の状態整理

さて。
分かった。全部一度に書こうとするからダメなんだ。

ということで現状の話。基礎の基礎から。



現在、日本には5つの東京局をキー局に据えたテレビ局ネットワークがある。
・・・そこからかい!って言われそうだけど、そこからはじめる。

まず、ネットワークとは何か。

テレビ局が保有する免許は大抵は県単位となっており、この例外は東名阪の3広域放送と、岡山香川・島根鳥取だけだ。

これは、電波というものがそもそも持っている「あんまり遠くへとばない」という物理的性質からくるものだ。他にも「県民意識の醸成」とか「ローカル情報を流すため」とか「行政区分と一緒のほうが都合がいい」とか、そんな事情もあるだろう。

しかし、県単位では報道機関として致命的な欠点がある。県内以外の大きな事件事故について情報を得る手段もなく、逆に県内の事件事故を全国へ届ける手段もないのだ。

そこで、各放送局が報道協定を結び、ニュースの共有と配信システムを作った。これが「報道ネットワーク協定」だ。

これと同じく、スポンサーからは「全国一斉にTVCMを打ちたい」との要望が出始めた。
これにより、「地方局に番組を売り、その番組のCM枠をキー局が一律で買い戻して、全国セールスを行う」ネットタイムと呼ばれる手法が成立した。
そして、この価格は

地方局が払う番組販売費<地方局が貰うネットタイム費

であった。
経営基盤が弱い地方局にとって(なんせ地方だから)、このネットタイム費は大変おいしいものだ。
これにより、番組(特にゴールデンタイム)を強制編成し、ネットタイム費をもらう「系列」システムが5つ誕生した。
地方局は、編成の自由をある程度放棄する代わりに、補助金のようなお金を手に入れることが出来るようになった。



ただ、ここで問題がいくつか発生した。


各圏域放送では5局揃っていない地域が多いのだ。
どこの県にいくつ放送局を置くか、これは総務省が管轄する周波数割当計画で決定されている。
要は「この県には3局」とか「ここは2局でいいだろう」とか、役人が決めていったのだ。
大体は、その県の経済力や人口で局数は決められた。


放送局にとっては、これはおいしい事態だった。
新規参入障壁が高い以上、その県の経済力に見合った果実を確実に手にすることが出来る。(広告はおおよそGDPに比例する)
競争相手が少ないと価格の維持もしやすいし。視聴率だって60~70%あたりの頭数割りだしね。


一方、視聴者にとっては、5局、せめて4局ないのは、他の県と比べて「情報格差」を意味する不愉快な事態となった。
見たい番組が見れない。その苛立ちと需要を満たす存在が現れた。
ケーブルテレビ(CATV)だ。



以下、続く。




(6/23、文章を追記しました)

by soulwarden | 2007-06-21 23:56 | 疑問


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