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ニセモノの良心

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2005年 07月 04日

ちょっとこの前書いたF1信仰について

この前のエントリでちょっとだけ触れたけど、「F1信仰」というものが、広告業界にはある。

例えば「水戸のご老公」がとった視聴率20%と、「スマスマ」がとった視聴率20%は、同じ視聴率をでも重みが違う、とされている。
スマスマの方が、スポンサーに好かれるからだ。「F1」と呼ばれる女性20~34才層が視聴しているからだ。

「F1」が珍重される理由。

・20~34歳までの女性は消費財へお金を使う傾向が強い。
もっとはっきり言う。化粧品。広告の10%以上を占めるこの業界のCMは、野郎ばっかりが見ているナイターに流しても正直意味がない。

・流行の形成能力が高い。
 女性に認知されてはじめて流行は形成される。少なくともそう言われている。

 そんな、宝石よりも貴重なF1層だが、最近では層自体のテレビ離れが進み(もしくは進んだと言われており)昔から難しかったF1層の視聴率がとれる番組作りというものが、ますます難しくなりつつある。
 そんな訳で、特定の番組のSB(ステブレ。番組と番組の間のCM)とかは、全て化粧品メーカーで埋まってしまう事も(たまに)あったりする。スポット発注の際に「F1の個人視聴率を何%分は含むように」という「含有率」を注文してくるスポンサーが多いからだ。


 さて、F1の最も見ない番組ジャンルは?
「マゲ・ナイター・アニメ」だ。マゲとは時代劇を指す言葉だ。
スポットの発注書の半分くらいに「マゲ・アニメ・ナイターNG」とはっきり書かれる。つまり視聴率をいくらとろうともCMが販売できない。
 ナイターはまだいい。視聴率が下がった下がったといわれながらも、M2層(35~49才の男性層)が明確に視聴層として絞れているからだ。つまり、毛生え薬・髭剃り・証券・車などの業界からの需要がある。

 残るは「マゲ・アニメ」。時代劇はお年寄り、アニメは子供(もしくは大きなお友達)。
それぞれ、購買能力が薄いとされているので、CMの出稿が少ない。
今のところのメイン業種は、時代劇のほうは、薬や保険や線香。
アニメの方はタイアップ先の玩具屋、マック、ゲーム機、レコードレーベルなんか。


 しかし、個人的にだが、「F3、M3」層(50才以上男女)の重要度がF1と逆転する可能性があると思う。
少子高齢化の影響だ。
 今は、「F1」が最重要視される。スポンサーの銭になるからだ。
でもこのまま若いものが減って、勝ち逃げ年金たんまり持った年寄り層が増えたら?

 最近CMで見かけるようになったスポンサー。
似たようなCM(しかもいちいち面白くない)を大量に打って、担当者の気を滅入らせるア○コ。
ヒアルロン酸って、飲んで補給が出来るんだっけ?エバーラ○フ。あたりを筆頭に、
健康食品や高齢化保険商品分野が増えてきている。(まぁ実はア○コのいう終身保険とは傷害保険の事なので、高齢者対象というか誰でも入れるのが当たり前なんだけど。これでかなりクレームもあったみたい)

 若者層の(人口減からの)消費活動が衰え、(層として金持っている)高齢者層が増えていくことで、逆転する可能性があるのではないかと思う。化粧品も50代からの~って商品、最近増えてきたし。
 
 時代劇ばかりのテレビ。実は将来の可能性として、ありうる話なのかも知れない。


 

by soulwarden | 2005-07-04 00:43 | 疑問


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