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ニセモノの良心

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2005年 06月 28日

広告の中のCM

 日本の広告費には大きな枠がはめられている。大体GDPの1%。
 これは本当に枠があるわけではなくて、それくらいでずっと推移している経験的数字。

本来的な広告の役割は、

「商品認知を上げることによって需要を喚起し、商品の売り上げ向上を目指すこと。」

それによって広告主も満足し、消費者だって規模の経済が働く事で
コストパフォーマンスのよい商品を手に入れることが出来る。
その手数料として広告業者は、パイを膨らませた分の何割かを取り分にもらう事が出来る。
その商業メカニズムが課した制約がGDPの1%。
で、1%の枠を、折込やDMやネットや雑誌やテレビが食い合っている様な状況。


 テレビはその広告競争において、まさに強力ツールだ。なんたって安い。
うちの地区でざっと計算したら1回のCMで、視聴者1人当たりで0.2円弱のコスト。
(平均の1%あたりコストを人口で割ってみた数字なんで、まさに概算だが。)
 新聞折込広告に1世帯あたりいくらかかるかを考えても、これはお得。
 テレビCMが(HDRの影響や昔からのトイレタイムなんかの受動的スキップの影響で)
効率が落ちたとは言っても、この安さには代え難いと思う。
 極端な話、視聴率にカウントされているうちの半分のCMが見られていなくても、
広告効果があるとされる3ヒットまで1.2円で到達してしまう。

 それと、極端までのリーチの広さ(誰もが見る可能性がある事)。
例えば週刊誌。週刊誌は大手のもので100万部程度の発行部数である。
100万部と聞けばすごいけど、個人視聴率に換算すれば実は1%以下である。
さらに雑誌広告が消費者に届く前提として「その週刊誌を買うこと」という条件が含まれる。 
これにより、ある程度「おっさん」とか「中学2年生」とか「レフト寄りの人」とか、属性が絞れてしまうのだ。
 広告の打つほうとしてはこれは利点にもなりうるが、全消費者に広告を打ちたい場合に
その1誌だけ出すのではリーチが足りなくなってしまう。
(雑誌に複合で出してリーチの幅を狙うのはブランド管理が難しくなる。雑誌のイロが付くからだ。僕はJTとパチンコ以外に例を知らない)
 新聞折込だって見ない人は見ない。看板広告は、リーチの幅が「その道を通る人」に固定される。
 
 要は、費用とリーチの広さにおいて、テレビ広告は最強だったのだ。
これが近年様子が変わり始めた。といわれ始めた。

そろそろ会社に行かなきゃいけないんで、今夜に続きます。

(6/29ちょっと加筆修正しました。仕事に行く前にバタバタと打ったら、どうも文が荒れる・・・)

by soulwarden | 2005-06-28 08:33 | 疑問


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