ニセモノの良心

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2009年 12月 01日 ( 1 )


2009年 12月 01日

戦略的赤字

こんにちは。
最近、訳あって2人分の仕事をしていて、さらに年末進行がぼちぼち始まって1.5倍速で進行が進み始め、掛け算で3人前の仕事をこなしている孝好です。正直しんどい。・・・けど、今日という今日は書かないと1月のカレンダーが空白になるから書く。


お題。戦略的赤字について。

最近、ようやく「2011年問題」がクローズアップされ始め、「地デジ普及率100%いくかいな?」とか「このままだとHUTが・・・」みたいな話をよく聞き始めた。業界にいる人全員が5年も前に気付いていた(・・・でもないか。編成と営業と営業管理部門の人間くらいかな。)デジタル化の一番深刻な問題がここにきてようやくクローズアップされはじめたのは、汐留にある某D様が声を上げ始めたからだと思う。

まぁ、対策を練るのが1年半前。遅すぎの気もしないでもないけど、動かないよりまし。
動く術があるのかという点もまた別の話。そして僕は社内では一歩も動いていない。


ただ、地デジでHUTが減少するという媒体価値に関わる未来課題に逆行するように目の前で火が出ている。

不況だ。


TV局は、まぁ大抵は株式会社だ。ということは、年に1回株主総会がある。もちろん単年度決算だ。
で、総会を乗り切るためにはこの単年度決算を、少しでも見栄えをよくする必要がある。
ただ、広告のパイはここ一年でぐっと小さくなった。・・・ということは、シェアを上げることによって数字を作る必要がある。今までと同じだけパイを食べたければ裏局から力ずくでもパイを分捕ってこなければいけないのだ。
もちろん強奪される裏局も必死。自分の食い扶持は死守しよう、あわよくば相手のパイも食ってやろうと、血みどろの争いが繰り広げられることになる。

で、結果何が起こっているのかといえば、値下げ合戦だ。
ま、それ自体は、どこの業界でも行われているから、健全かどうかは別にしても珍しいことではない。
ただ、TV局の場合、自エリアで合戦を納めようとしても、横のエリアから飛び火するのが特徴的だ。
 200万人の人口を抱えるエリアが値下げ合戦でたたきあった結果、100万人の人口のエリアのコストと並んでしまう。そのため、平穏無事だった100万人のエリアも値下げを求められてしまうという、要は東京地区の4位争い、お前等いい加減にしろ地方が大迷惑なんじゃ!といった話である。


 本来、2010年の状況を考えれば、値下げなんて論外なのだ。
在庫が減少するのに単価を下げたら、待っているのは在庫切れ以外ない。
 在庫切れは普通は単価の上昇を促すが、デジタル化に関して言うと、どっちかというとネズミが商品をかじっちゃったみたいなもんで、それがお得意に価格転嫁できるかといえば・・・まぁ2年後の市況にもよるけど・・・まぁ・・・・ね。
 なのに、現状は値下げをしなきゃ正月が迎えられない。
 
 要は目の前の数字を乗り切るという短期目標と、2年後の商品量を考えるという長期目標が完全に相反している状況だ。
 




 ここでお題に戻る。
 戦略的に考えれば、ここは赤字を出すのが正しい。赤字を出してでもコストを守り通すべき状況だ。
ただ、その選択が取れた会社があるかといえば・・・多分ない。みんな株主総会が怖いからだ。
 さらに言えば、地方局は赤字戦略が取れない。前述のようにより大きいエリアでの値崩れが波及するからだ。

だから、キー局。
キー各局が、役員のクビ1つ覚悟して、赤字で突っ張ってくれたら、2年後業界が助かる。

人柱、待ってます。



・・・もう遅いか。遅いかな。




あと、キー局はネットタイムの安売りやめろ。こっちは遅くないから。
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by soulwarden | 2009-12-01 00:26