2007年 12月 16日
何も考えず上野に行くとムンク展やってた。前回来たときはダリやってたし、その前は北斎展だった。 東京の人ってつくづく恵まれてるよなぁ。 さて、そのムンク展、凄まじかった。 人生をそのままぶつけるような作品群。苦悩の赤(彼の絵の赤は本当に怖い)。描かれた愛や想い。 特に僕が惹かれたのは「死の苦しみ」。 死の苦しみ 1915年頃 カンバス 油彩 174×230センチ この絵を見た瞬間に僕は嘔吐しかけた。凄く気持ち悪い。そこには紛れもない「死」が描かれてあった。 繰り返し繰り返しムンクの頭の中に再生されたであろう怨念のような情景を目の前にして、僕は完全に絵に取り込まれた気がした。 トイレで嘔吐したあとで再び絵の前に立ち尽くし、絵の中の臨終の場に参加し、そして思った。 こんな苦しい絵を描く時のムンクの辛さはいかばかりのものだったのだろうか。その制作過程、狂気としか言えない。 送り手の伝えたいものが受け手に等価で伝わることは、奇跡の1種だと思う。 僕がこの絵でムンクの伝えたかったことを本当に理解しているか、どこまでも確信が持てない。 ただ彼の狂気を、わずかの時間ながら共有できたこと若しくはできたと信じれたことを嬉しく思う。 作者のムンクに、この絵をこれまで大切に保存してくれた人に、そしてこの展覧会を開いてくれた国立西洋美術館の方に感謝。 ※このエントリは、MiAUの「大感謝祭」への賛同の一環として書きました。 ムンクは死後63年経ってますが、著作権と作者への敬意は関係ありませんので。 なお、ムンクの著作権については、事例として別にエントリ上げました。
by soulwarden
| 2007-12-16 16:26
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