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2011年 06月 03日

ソフトバンクの新電力事業の初期投資額と発電コストを計算してみる(ざっくり)

なんか、僕の書いた棚田で電気を育てよう!が元ネタになったのかどうか知らないけど、ソフトバンクが「関西広域連合」と「自然エネルギー協会」つくるとかで、僕のブログから数字を抜いてガキの笑顔を追加したような資料を発表してた

別にネタとっていくのはかまわないけど、それなら僕が書いた課題もなんとかしてから世に出せよ。。。



ちなみに自分のブログで指摘していた農地転用による太陽光発電の課題は以下の通り。

・西は台風、東は積雪。
・猿や猪の被害
・地面に直置きは、草刈りの必要性が。
・農地転用と見なされると、行政許可いるし、固定資産税も高くなる。
・電気の買い取り価格が下がる場合死ぬ。


全部残ってる。「ボルトで止める」って、どこにどうやって?ってしか言えない一言がpdf資料に書いてあるっきり。あと、農地転用について「公共性が云々」とガタガタ書いてただけ。


で、僕が一番問題にしているところ。
下で僕が書いた記事は、基本的に農業従事者救済策として書いていた。
当然土地は自前。もしくは地域ごとで法人立ててそこで借りる構造。
財源は、太陽光発電の余剰電力買取制度。またそこからの派生新制度。
なぜか。農業を産業としてみた場合、どうにもならない太陽光発電の効率の悪さのさらに2割程度しか、農業の土地収益効率がないから。
だから農業と言うか、土地を守る新しい方便としてだった。地元の政治か巻き込んで特区作ったらいけるんじゃないか的な。

だが、それをソフトバンクがやるとなると話は違ってくる。



まず太陽光は発電コストが高い。
まずは土地代を考えない発電コストを試算する。
民生品で見た場合、1kWあたりの機材費55万円程度。(ネットで引っかかった代理店のメーカー別一覧コストの最低値より引用。)
1日3時間(前も書いたけど年間平均日照時間より)運転15年使用と考えると、55万/15年/365日/3時間=33.5円/kWh
これ民生品ベースなので、外国製品の安い太陽光パネルをものすげー買い叩いたら・・・って計算は後で下でする。(実際にはこれかなり甘い試算。実際の発電効率は、温度損失やパワコンによる損失で最良の場合でもカタログデータの70~80%しか出力しない。まぁ発電効率10%で計算してるからこのあたりはインクルードかな。。)

一方、火力発電(LNG)は6.4円/kWh
LNG安いなぁ。もちろん今から燃料代高くなるかもしれないが。(なので火力に舵を切るとアメリカ様かロシア様の機嫌を永遠に窺う羽目になる。)



太陽光に話を戻す。ここから土地代が加算される。
変換効率10%とした場合、土地1㎡あたり0.1kWh生産すると仮定できる。
これで1,000,000kWの定格出力の原発1炉分の電気を生産しようと思った場合、
10,000,000㎡=10k㎡=1000haの敷地が必要となる。これは千代田区(11.64k㎡)の大きさにほぼ等しい。
ソフトバンクの言うように日本の原発全部66,977,000kWを太陽光で置き換えた場合、67倍して
670k㎡=67,000haの敷地だ。東京23区(622k㎡)がすっぽり入ってまだ余る。

ただ、これも理論上の数字で、これは買った土地に一部の隙もなく太陽光パネルを並べた場合だ。
そんなの無理に決まっているし、ソフトバンクの出したイメージ図だと、土地の1/3くらいしか利用できていない・・・
d0050270_211313.jpg

                                  (この絵がお花畑すぎる妄想であることは下に。)


まぁ土地使用を1/2まで引き上げるとして1340k㎡。そろそろ香川県全域が収まってくる。

で、この土地を1反10万円という農地改革並みの買い叩きをすると仮定する。(通常1反100万円と言われたりする。)
1反=10a=10万ということは1ha=100万円。134,000ha=1340億。
・・・出せない額じゃないし、日本の耕作放棄地は386,000ha(wikipの数字参照。)なので、一応理論上は可能な数字。
ただし、耕作放棄地ってどんな有様になっているかと言うと普通「森になってる」ので、耕作放棄地買ったところで開墾からスタート。
しかも耕作放棄するくらいの土地だから(農業従事者だってバカではないので、使えない土地から放棄していく。)、基本的に山の上とかどうにもならない場所が多い。地目が変わらないから帳簿の上だと農地になっているけどね。
これは江戸時代、働き者の農民が費用対効果の概念を捨て、使えそうな土地は全部使うという収穫逓減に挑んだ結果、まじでわけのわからない箇所まで開拓され、それが機械が入らないとか田に行くのに1時間かかるとか、手間や経済性に見合わないために徐々に放棄されたという流れがあっての耕作放棄地386,000haなので。

 つまりソフトバンクは下草問題どころか、まず木の伐採からスタート。重機が入れる場所ならラッキー。でも多分無理なのでチェーンソーで1本ずつどうぞ。
 あと多分、そんな場所ってソフトバンク携帯の電波は現状入らないので、アンテナ追加投資よろしく。


それと耕作放棄地は、イメージ図のような原っぱじゃない。(原っぱなら放棄せずに田んぼ作っているわ。)
基本的に山。斜面。実際に段々畑や果樹園を思い出してもらえればわかると思うけど、せっかく開墾したところで、そこに定型のものはなかなか置けない。
おそらくパネルの種類も幾パターンか必要になって・・・そこでもコストは上がる。(当然土地も効率的に使えない。だから上で1/2にしたというのもある。)
また、全国各地に散在している耕作放棄地に送電網を敷設しなくてはいけないので・・・また工事費かかる。考えたくないけど電力送電ロスとかも酷いことになるだろうね。。。

(ここも僕の初案では、集落でまとまって法人立てて太陽光にまい進するイメージだった)



では、ざっくり土地込みの太陽光発電の初期投資額を試算してみる。
前提は既存原子力を全部置換すること。
もちろんそんなの誰も作ったことないので、ざっくり計算ね。


まずは太陽光パネル本体。
1kWが55万円の民生の太陽光パネル(買い叩く前)を原発分並べる。
550,000×66,977,000=36,837,350,000,000(36兆8373億5000万円)
だめだ。いきなり国の税収超える。・・・まぁ考えるべきは産業用。1kWあたり10万円程度の現在のパネル原価で計算して、¥6,697,700,000,000・・・まるめて7兆円。あくまでパネル原価ね。(ここで多分国産じゃ計算上どうにもならない数字になるから外国産とか、わけのわからんことを言い出してるのだと思われる。)
で、パネルを製品化する額代とか土地に止めるボルト代(笑)にもう1兆円。
これに工事費。これがすさまじいことになる。だって全国津々浦々に点在する耕作放棄地、累計で香川県1つ分の面積弱。これにパネル設置作業するんだぜ。本体の1/3ちょいと言う現在の実勢価で3兆円。・・・なんかこの3倍かかっても設置できる気しないけどまぁいいや。甘めにざっくり。
でさっきの土地代開墾代なんか。多分地代より開墾代の方がはるかに高い。10アールの土地を開墾するのに・・・50万円で出来るかなぁ。。。出来る気しないけど(チェーンソー伐採だし)あんまり高くなると成り立たないのでそれで50万×10(aから単位調整)×134,000ha。6700億円。ということにしよう。土地代と合わせてざっくり1兆円ね。


もろもろ含め初期投資12兆円(足し算訂正!)くらいかな。非常にざっくりだけど。(さて何回目のざっくり発言だ?)
これで原発66,977,000kW(大きいほうにまるめて70,000,000kW)の15年使用条件で台風被害なし猪なし豪雪なし落雷なし感電事故なし送電ロスなしで・・・発電効率12.2円/kWhを達成!

ちなみにもう1度書くけど、火力発電(LNG)は6.4円/kWh。

実際に運用すると、設置工事は絶対3兆円で足りるわけないし(瀬戸大橋1本の建設費で1.1兆円かかったんだよ)、台風来るし、猪や猿は地面掘ってパネル倒したり壊したり感電したりするし、黄砂で酷いことになるし、パネルが豪雪で倒れたりするし、落雷で普通に壊れたりするし、電力会社へののぼり送電ロス2割以上出るし、なにより保守や本社機能をまったく計算に入れていないので・・・まぁコスト20円/kWhは平気で超える気がする。


で、ここで政治家の出番。
このコスト差を埋めるためには補助金が必要で・・・という動きが関西広域連合への孫氏の働きかけであり、自然エネルギー協会だと僕は認識している。簡単に言うとソフトバンクは税金狙ってるよってこと。
まぁ僕の初案は農業用に太陽光発電の余剰電力買取制度のお金狙ってたんで、人のことはいえない。


ちなみにここまでコストかけておいてあれですが、曇ったら全国的に大停電ですのでご注意ください。





あと、追記と言うか言い訳と言うか。
僕は太陽光に詳しいわけでもなんでもないので、計算間違えていたら御免。ご指摘ください。
30兆円とかそういう数字になったら桁1つ間違えていても気づかない可能性高し。
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by soulwarden | 2011-06-03 03:57


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