2010年 07月 18日

放送の廃業

世間じゃ、この業界を電波利権なんて騒ぐ人もいるわけだけど、正直電波は利権というほど儲かっていない。ということは、EDINETを読める環境にある人には周知のことだろうと思う。日経でも可。読めない学者もいる。


ちょっと古い話題だけど、ついに放送局で廃業が発生した。
ラジオ単営局の愛知国際放送だ。9月末に電波返上予定。
親会社の興和(バンテリンの興和だけど放送設備も作っている)が、
「こりゃ儲かりません。」と手を引き、そのまま廃業(会社更生法・民事再生法等は使わない見通し)。
あと、九州国際放送も事業譲渡される見通し。


まぁラジオ単営社はどこも相当経営が厳しい。テレビ兼営局はまだなんとかといった感じだったけど(ラジオ部門の赤字がテレビで見えにくくなっていた)、それもリーマンショック以降先行きが見えなくなってきている。だってテレビ部門も赤字だから。




ラジオ局って継続に際しどうにもこうにもならない理由が2つばかしある。
1、金がない。
 上にもあげたとおり。現状のラジオはわかりやすく金にならない。テレビのネットタイム売ってる人達が安易に値下げするのがラジオ業界まで影響している。まぁ同じ値段でテレビ買えるなら。。。って話にはなるわな。

2、端末がなくなるかも。
 これはAMの問題。FMは電波帯域がいいので、携帯でも聞けるようになってるけどAMはアンテナ問題があって難しい。
で、AMラジオが聞ける機器自体が現在減少中。ソニーとか5年も前に生産終了しているし。このままいくと(10年単位の話だけど)受信機がない問題でラジオが聞けなくなりそう。
また田舎はそうでもないけど、都会は電波受信環境が悪いって問題もある。




ここへきてデジタルラジオの話とかも浮上中だけど、これも東京と地方との環境や営業面の差の問題が浮上してきつつあり、先行きは正直よくわからない状況になってきてる。(どこまで書いていいのかわからないからこの表現でお茶を濁すよ。)



ラジオ局としては、正直免許返納できるものならしたいみたいな話すら持ち上がっているが(先のデジタルラジオとの絡みもある)、これが難しい。というか返納させてもらえない。

1、公共放送・災害時報道を謳っていたため、営業的理由からの返納が難しい。
 緊急地震速報の整備、最近のゲリラ豪雨の増加等を見ても、災害報道の重要性はあがってきている。ラジオが活躍するときだ。
 しかし災害報道なんて稼げない。むしろCM飛んだりとか記者の派遣とか緊急地震速報の機器整備とか、金ばかりかかってしまう。完全なコストセンターだ。
 これまでの建前の手前、やめるにやめれないのはわかる。しかしこのままいくと続かないだろうってところが問題になっているわけで。
 が、正直、災害時報道なんて自治体の仕事といえば自治体の仕事なんだから、これまでそこを担っていた私企業が「体力限界もう事業ごとやめたい」といったときに、「やめんなオラ!」という権利が一体どこまで誰にあるのか。



2、AM帯は国際的な取り決めの中での免許のため、放送局が免許返した瞬間チャイナ・韓国に帯域獲られかねない。
 国益の問題。とはいえ、これまでそこを担ってきた私企業が「体力限界もう事業ごとやめたい」といったときに以下略。




 とはいえこの先ラジオ、その十数年くらい向こうにテレビ。この畳み方をどうするの?このフレーム作りはよくよく考えた方がいいと思う。このままいくと一時の信用組合の如く破綻が頻発しかねない。で、おそらくこれは、現場の努力や経費圧縮や効率改善ではどうにもならない構造的問題になりつつある。(まぁこの解決策を考えるのが経営陣なんだけどね。)
 ただ地方局潰れてざまぁで終わるわけもなく。電波の果たしていた社会的役割(上の災害報道とか帯域確保とか)をどう継承していくかを考えて潰さなきゃいけない。


ほんと、このどこが電波利権なんだろうね。。。電波利権ってもっと違う意味だよねぇ。
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by soulwarden | 2010-07-18 23:31


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